ハヤテのごとく! の二次創作小説。
怪しいお茶を飲んでしまったナギはあろう事かおもらしをしてしまって、ハヤテに見られてしまう。
ある冬の日の昼下がり。
ナギはぎこちない歩調で庭を歩いていた。
お尻にもこもことした違和感がある。
おむつを当てられているのだからしょうがない。えんじ色のギャザースカートの上から分からないか……そんなことを気にしながら、お尻のあたりに手で触れてみる。
「ううっ、……微妙に膨らんでいるような気がする……」
まったく、おむつを当てられてるなんてまるで子供じゃないか。(今も十分子供だけど)
なぜこんなことになったのだろうか?
ナギは、さっきの出来事を思いだしてしまって苦々しい表情を浮かべずにはいられなかった。
* * *
ナギが午前中の日差しの溢れる庭園を散歩している時のことだった。
ガーデンテーブルの上に、美味しそうなお茶が湯気を上げているのを見つけたのだ。テーブルには誰も居なかったので、きっとマリアあたりが飲もうと思ったはいいけどお茶菓子を忘れて取りに行っている最中なのだろう……。
「まったく、あいつも間抜けなものだ」
そんなことを呟きながらも
こくり、
一口、口に含んで飲み込む。
飲んだことのない味だったけれど、なかなか美味かった。
どこからか、びちゃびちゃと水が地面に叩きつけられる音が聞こえてくる。
「ハヤテが花に水をやってるのかな?」
なんてことを考えながら、もう一口目を飲もうとしたときだった。
びちゃびちゃびちゃびちゃっ
一体どこで水を蒔いてるんだろう? ずいぶん近くで音が聞こえるのに、姿はどこにも見えない。
……しかし。
いくら何でも近すぎる。これではまるで自分の足下に水を蒔いているようじゃないか。
ほら、靴に水が掛かったぞ………えっ?
下を向いたときには大惨事だった。
足下を中心として大きな水たまりが広がっていて、それは今もなお広がっている。しかもそれは水なんかじゃなくて、ナギのおしっこだったのだ。
まるで、滝のように地面に叩きつけられて飛沫を散らしている。
「ちょっ……!!」
幼い脚を伝い、赤と白のニーソックスの内股も黄色く濡れていた。気づいた途端に襲ってくる気持ち悪さ。
なんで!?
全然もらしてる感触なんてないのに!
慌てて力を入れて止めようとするけれど、止まる気配なんてない。なんの躊躇もなく漏れているおしっこはショーツに跳ね返って内股に滝のような奔流を作り上げていた。
靴の中からおしっこが入り込んで不快感を倍増させる。
靴からあふれ出したおしっこが石畳の上に広がっていく。
ナギの股の間だけ華厳の滝のようだった。
「あ、うわ……」
ふるふると背筋が震えてくる。冬の寒さにおしっこから湯気があがっている。誰も居なかったのがせめてもの救いだった。もしもこんなところを誰かに見られたら恥ずかしさで死んでしまいそうだ。
そんなところに運悪く来てしまう少年が。
見なくてもわかる……
「ハ、ハヤテ!?」
ナギの顔がさっと赤くなった。もしかしたら耳まで赤くなってるかもしれない。いや、なってるに違いない。
そう考えると涙が溢れてきた。
未だにおしっこを漏らし続けている少女を見つけると、ハヤテは少し慌てたような表情を浮かべたけれど、やっぱりいつものように微笑を浮かべて言うのだった。
「お嬢様、せめておしっこはトイレに行ってからの方がいいと思いますよ」
冷静なハヤテの言葉が、かえって逆効果になる。
「ど、どこか行けーーー!!!!」
冬の青空にナギの怒声がこだました。それが返ってマリアを呼ぶ結果になるとも知らずに……。
危険なティータイム2に続く。
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危険なティータイム
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