今回はちょっと長め。
成り行きとはいえ姉さまのショーツを穿くことになった比奈。若い身体が暴走を止められるはずもなく…………
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この日は姉さんと一緒に登校することになった。
登校……と言っても、全校の女子生徒のほとんどが入寮している「聖寮高校女子寮」は校舎のすぐ隣にあるので道程五分程度しかないし、しかも聖寮高校自体が山の上に建てられているので登校中にコンビニで買い物をするといったイベントも皆無なのだけど。
それでも比奈にとっては十分幸せな時間だった。
京と比奈は肩を並べて歩き出す。
京はこうやって見上げてみると、本当にすらりとして綺麗な人だった。着やせするタイプなのだろうか、昨夜の襦袢姿からは考えられないほどスラリとした身体がワインレッドのブレザーに収まっている。赤を基調としたチェックのスカートからは引き締まった白い脚が伸びていて、一分丈のスパッツが覗けて見えるのだった。
比奈が京のことを知ったのは、図書室でのことだった。
鬱蒼とした本の森の片隅で、独りで本を読んでいる横顔を見たのが出会いだった。『出会い』と言っても、一方的に比奈が一目惚れしただけの話なのだけれど。
初めて会ったとき、ただそこにいるだけで惹きこまれてしまいそうになったことを覚えている。それからと言うもの本の場所を聞いたりだとか、感想を聞いたりだとか、比奈の涙ぐましい努力の甲斐あって姉さまに名前まで覚えてもらうことができた。
その姉さまが、手を伸ばせば届くところにいる。
いま、手を繋ごうとしたら、姉さまは繋いでくれるだろうか……?
姉さまの手。
いつも本を持っているせいか、少し大きくて指が長い。その指に、少しでも触れてみたい……比奈が手を伸ばそうとした、そのとき。
「じゃあ、また後で会いましょう……」
「えっ?」
我に返り、きょろきょろと見回すと、すでに昇降口を過ぎていた。この先は下駄箱が学年ごとに分かれているのでここでお別れだ。どうしよう、まだ御礼を言ってない。
比奈は、慌てて口を開いた。
「あ、あの……っ」
「なあに?」
「あ、ありがとうございました……今朝は」
「私は当然のことをしただけ。なにか困ったことがあったらいつでも相談してね。わたしはいつも図書館にいるから」
さり気ない優しさが心地いい。スカートの裾を翻して生徒の波へと消えていく姉さまの細い背中。その後ろ姿をいつまでも見とれていて、比奈は遅刻ギリギリに教室に駆け込むことになったのだった。
* * *
しかし案の定というのだろうか……一時間目の授業にして比奈のショーツの中は凄まじい状態になってしまった。絶え間なく滲み出し続ける愛液はクロッチの限界を超えてお尻のほうまで染み渡りペッタリと張り付き、スカートにまで暗い染みるほどになっている。
「ううっ……姉さまのショーツがくっ付いてる……」
その妄想が掻痒感に拍車をかけ、今にもシャーペンで弄りそうになる。だけどそこは理性の方が勝った。ぼうっ、とする頭で授業を聞き流しているとようやく、念願の休み時間のチャイムが鳴った。
誰よりも早くトイレの個室に向かう。
ぱたん
個室のドアを閉めと、和式便器をまたいだ。
ゆっくりと借り物のショーツを膝まで下ろす。
酷いものだった。
クロッチはドロドロの愛液にまみれて乾いているスペースなんて見当たらず、お尻のネコが書いてあるところまでグチャグチャになっていた。
身体の芯が、熱い。
比奈は再びショーツを穿いて座り込む。
「……………はぁ」
ため息をつき、ショーツの上から割れ目をこすりはじめると、少し冷えていたショーツはあっと言う間に豊潤な愛液に満たされる。十分に熱くなったところを姉さまのショーツごと指を入れてピストン運動を始める。
くちゅ、くちゅ、くちゅ……
「……っ……っ……っ……っ!」
いつ誰がトイレに入ってくるかも分からないスリル。声は出せない。その中でくちゅくちゅと湿った音が響いている。
ぶわっ、
熱く、大量の愛液が膣から溢れ出し、クロッチから滲み出す。キュンッ、と背筋が痙攣し――
「ダメッ」
比奈は不意に我に返り、指の動きを止めた。軽く達してしまった割れ目から先走った愛液があふれ出してくる。本気でいってしまったわけではないので、その波もすぐに引いていった。
――危ないところだった。
姉さまのショーツを穿いたまま達してしまうところだった……。
ショーツを脱いで中を覗き込んでみる。
中は、まるで生卵を流し込んだみたいだった。
カラカラとトイレットペーパーを多めに手にとって、クロッチからヌメヌメしたものをぬぐい取る。それから自分の割れ目も。
軽く逝きかけた割れ目はひくひくと痙攣していてお汁が垂れてきていた。拭いても拭いても垂れてくる。時間を掛けて拭き取っているうちに、二時間目が始まる目前にまでなってしまう。その頃にはショーツはすっかり冷え切っていて、それでも穿かなければならず、無理やり穿くとペッタリとお尻にまで張り付くのだった。
…………うう…………気持ち悪い…………
「ねえ、大丈夫?」
後ろの席から、声を掛けられた。
「……詠美(よみ)ちゃん?」
後ろの席に座っていたのは、銀縁のトンボメガネをかけて、染めていない髪の毛は後ろで二つに縛っている少女だった。
野暮ったい外見とは裏腹に、ワインレッドの制服に包まれた胸はグレープフルーツのように大きいくて、お尻も意外と出てる。子供っぽさと大人っぽさが同居したような危うい印象の少女だ。
この少女を見て、十人中十人が間違いなく体育系とは答えないだろう。そんな詠美は、やはりと言うか図書委員なので放課後は図書室で見かけることが多かった。
自然、本好きの比奈とは本の話で盛り上がることが多かった。
「大丈夫、大丈夫だよ……」
「でも体調悪そうだよ」
そこで教師が入ってきたので会話が強制的に途切れてしまう。
端から見ても体調が悪そうに見えるのか……なるべく変なことは考えないようにしよう……心に決めた比奈だった。
* * *
だけど逝きかけで寸止めしてしまった身体が黙っているはずがなかった。
二時間目の授業中、冷えていたショーツは滲み出し続けるお汁に満たされてしまっていた。誰にも見つからないようにぴったりと内股をすり合わせるけれど、これが返って逆効果だった。サイズが小さめのショーツが割れ目に食い込んでくるのだ。
プシュッ、
小さなが水音が立ち、比奈は快感を堪えるように背筋を丸める。
せめてさっき、絶頂を迎えることが出来ていたならばここまで酷い掻痒感は無かったはずだ。今はせめて我慢して、休み時間になったらトイレに駆け込もうと心に決める。
姉さまには申し訳ないけれど一度発散させてもらおう。そうしないと身が持ちそうに無い。
朦朧とする意識の中、次の授業を確認して絶望する。
体育だった。
教室で着替えてグラウンドに出るだけで、トイレに行ってる暇なんて無い……。
ちなみに今は冬に向けて長距離走だ。こんな状況で長距離なんて走ったらどうなるのか。
それは取り返しのつかないことになりそうだったが、なぜかこの時は魅力的な提案に感じられた。
比奈の腹の中で、何かが蠢動した。
寄生蟲8に続く。
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