川に遊びに行く千早と俊介。
だけどお腹を冷やしてしまった千早は……。
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「ねぇ、川に遊びに行こ?」
昼ご飯を食べ終わってしばらくして、千早は兄の手をグイグイと引っ張って外へと飛び出した。
真夏の日差しが照りつけ、蝉時雨が降ってくる。
千早が住んでいる和風家屋は都内とはいえ、田舎の方にある。
だから川の上流へと歩いて行くと、川遊びができるところも残っているのだ。
「早く、早くっ!」
「ちょっ、少しは落ち着けって。まだサンダルも履いてないんだからっ」
一足早く外に出た千早は、洗いざらしの白のTシャツに、3分丈の黒スパッツという出で立ち。
荷物は何もいらない。
千早と兄くらいしかこない場所だから、パンツだけで泳ぎ回ることができるお気に入りのスポットに行こうというのだから。
* * *
こうして30分ほどかけて、兄の腕を引っ張りながら着いた場所は、千早と俊介以外には誰もいない川の清流の音が響き渡る、ちょっとした山奥だった。
「もう汗でぐっしょりなの……んっ」
ずっと歩いてきたので、すっかり汗をかいて重たくなってしまったTシャツとスパッツを脱ぐ。
最近、プックリと膨らんできたおっぱいが擦れて痛かったので、裸になるとすっきりした気分になれた。
なんでだろ? 乳首のところだけ、グミみたいに硬くなってきて、触っただけでチリチリして痛いのだ。
「ほら、お兄ちゃんも早く脱ぐの!」
「い、いや、俺は……まだいいからっ」
なぜか兄はそっぽを向いてしまう。
なんでだろう?
「それじゃあ、先に泳いでるから、お兄ちゃんも早くきてねっ」
「ああ……あんまり遠くに行くんじゃないぞ」
ちょうど飛び込み台のようにせり出している岩場から、勢いよく飛び込む。
学校でやったら先生に怒られるので、ここで思う存分飛び込むのだ。
ネコさんパンツを穿いているから、いつもよりも勢いよく飛び込めてるような気がした。
水しぶきを上げて、浅瀬まで泳ぐ。
そこで立ち上がって、再び兄に向けて、
「おにーちゃーん、冷たくて気持ちいいよ!」
「お、俺はちょっと歩いて疲れてるから、もうちょっと休ませてくれよ」
なぜか慌てて、兄はそっぽを向いてしまった。
なんでだろ?
パンツのネコさんと一緒に首をかしげてみても、なんでかなんて分からない。
ただ、水に透けているおまたに、ぺったりとパンツが貼りついているばかりだった。
そんな時だった。
濡れた身体を風が撫でていって、
ぶるるっ
急な寒気がこみ上げてきたのは。
「寒いから、身体を動かしてないとねっ」
千早は再び川の流れに身を任せて、川魚のように上流へと潜っていく。
だが千早は気付いていなかった。
ご飯を食べ終わってすぐに泳ぎ始めて、すっかり身体が冷えきっていたことに。
そんなお腹から、かすかにギュルギュルと音が鳴っていたことに……。
恋するおむつ妹4につづく
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