誰にも言えない8
教室で授業中、人知れずおもらし遊びをしてしまった奈緒。
入道雲のように膨らんだオムツを気にしながらも、下駄箱でなんとか靴を履き替えたけど、お腹が急に痛くなってきて……。
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「はふぅ……」
モコモコに膨らんだおむつを隠しながらも、なんとか5時間目の授業……そして帰りのショートホームルームを乗り越えることができて、奈緒は人知れずため息をついた。
その頬は赤く染まり、うなじからは奈緒さえも気づかないうちに甘い香りを漂わせている。
(これであとは帰るだけ……)
授業中におもらしをしてしまってからというものおしっこの匂いが溢れ出してしまわないか不安だったけど、どうやらそれは心配しすぎだったらしい。
おしっこの湯気はスカートから漂ってくることはなかった。
それにまさか、誰も教室でおしっこをしているだなんて想像さえもしていないだろうし。
こうして人知れずおもらしごっこをした奈緒は、いつも通り鞄に教科書やノートを詰めると、帰路につくが……問題はそこからだった。
(う、うぅ……っ)
おむつ、ちょっと重たいかも……?
おしっこをいっぱい吸収したおむつは想像していたよりも重たくて、そしてモコモコに膨らんでいた。
どんなによくできた紙おむつでさえも、おしっこの重さだけは消すことはできないのだ。
まるでショーツにこんにゃくを入れて穿いているようだ。
(ちょっとでも走ったら落ちてきちゃいそう……っ)
もしもちょっとでも跳ねたりしようなら、もっさりと重たくなったおむつが落ちてきてしまいそうだ。
それはいけない。
(慎重に、慎重にいかないと……っ)
廊下の端っこを選んで歩き、なんとか下駄箱に辿り着く。
なるべく身体をかがませずに靴を履き替えて、なんとか校門まで辿り着いた。
(ここまでくれば、あとはゆっくり歩いて帰るだけ……)
ふぅ……。
ちょっと気が抜けてしまって、大きなため息をついてしまう。
けれどそれが不味かっただろうか?
ぎゅるるるるぅぅ~~……。
「ひっ」
お尻のすぐ内側に感じられる、柔らかく熱い感触。
突然の腹痛にドッと冷や汗が噴き出してくる。
ちょっとでも力を抜けば出てきてしまいそうだった。
「ど、どうしよう……」
振り返って考えてしまう。
今から引き返せば、もう一度下駄箱を通らなくてはいけない。
そうしたらおむつを穿いていることがばれてしまうかもしれないのだ。
それなら歩いて15分で家に帰れるのだ。
ちょっとお腹が痛いけど、それくらいなら我慢できると思う。
「うぅ……ちょっとだけ我慢……っ」
お腹を押さえながら呟く。
そのお腹はふわふわのおむつに包まれていて。
だけど捻れそうなくらい痛くなってきて。
奈緒は、痛むお腹を撫でながらゆっくりと歩き始めた。
誰にも言えない9につづく
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入道雲のように膨らんだオムツを気にしながらも、下駄箱でなんとか靴を履き替えたけど、お腹が急に痛くなってきて……。
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「はふぅ……」
モコモコに膨らんだおむつを隠しながらも、なんとか5時間目の授業……そして帰りのショートホームルームを乗り越えることができて、奈緒は人知れずため息をついた。
その頬は赤く染まり、うなじからは奈緒さえも気づかないうちに甘い香りを漂わせている。
(これであとは帰るだけ……)
授業中におもらしをしてしまってからというものおしっこの匂いが溢れ出してしまわないか不安だったけど、どうやらそれは心配しすぎだったらしい。
おしっこの湯気はスカートから漂ってくることはなかった。
それにまさか、誰も教室でおしっこをしているだなんて想像さえもしていないだろうし。
こうして人知れずおもらしごっこをした奈緒は、いつも通り鞄に教科書やノートを詰めると、帰路につくが……問題はそこからだった。
(う、うぅ……っ)
おむつ、ちょっと重たいかも……?
おしっこをいっぱい吸収したおむつは想像していたよりも重たくて、そしてモコモコに膨らんでいた。
どんなによくできた紙おむつでさえも、おしっこの重さだけは消すことはできないのだ。
まるでショーツにこんにゃくを入れて穿いているようだ。
(ちょっとでも走ったら落ちてきちゃいそう……っ)
もしもちょっとでも跳ねたりしようなら、もっさりと重たくなったおむつが落ちてきてしまいそうだ。
それはいけない。
(慎重に、慎重にいかないと……っ)
廊下の端っこを選んで歩き、なんとか下駄箱に辿り着く。
なるべく身体をかがませずに靴を履き替えて、なんとか校門まで辿り着いた。
(ここまでくれば、あとはゆっくり歩いて帰るだけ……)
ふぅ……。
ちょっと気が抜けてしまって、大きなため息をついてしまう。
けれどそれが不味かっただろうか?
ぎゅるるるるぅぅ~~……。
「ひっ」
お尻のすぐ内側に感じられる、柔らかく熱い感触。
突然の腹痛にドッと冷や汗が噴き出してくる。
ちょっとでも力を抜けば出てきてしまいそうだった。
「ど、どうしよう……」
振り返って考えてしまう。
今から引き返せば、もう一度下駄箱を通らなくてはいけない。
そうしたらおむつを穿いていることがばれてしまうかもしれないのだ。
それなら歩いて15分で家に帰れるのだ。
ちょっとお腹が痛いけど、それくらいなら我慢できると思う。
「うぅ……ちょっとだけ我慢……っ」
お腹を押さえながら呟く。
そのお腹はふわふわのおむつに包まれていて。
だけど捻れそうなくらい痛くなってきて。
奈緒は、痛むお腹を撫でながらゆっくりと歩き始めた。
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