体育の授業、彩花はお腹を壊してしまうけど、恥ずかしくてそれを言えずにいる。
事態は最悪の結末に向かおうとしていて……。
今年の猛暑は激辛カレー大増量フェア
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(あれ……? なんだか彩花ちゃんの顔色が悪いような気が……?)
夏希が気づいたのは、給食を食べ終えてすぐの、体育の授業中のことだった。
ただでさえ色白の彩花の顔が、紙のように真っ白になっていたのだ。
それになんだかへっぴり腰になっているし、お腹に手をあてている。
紺色に包まれたブルマを穿いているからこそ分かってしまう。身体を『く』の字に曲げてキュッとお尻を突き出している様子が。
(もしかして、彩花ちゃん……お腹痛いの我慢してる……?)
その予想は多分当たっているのだと思う。
彩花ちゃんはお腹をさすって、そして苦しそうに顔をしかめていたのだ。
だけど今は体育の授業中だ。
もしもここでトイレに行きたいと言っても、だだっ広い砂漠のようなグラウンドをへっぴり腰で横切らなくちゃいけない。
そしてその力は、もう彩花ちゃんには残されていないのだろう。
(彩花ちゃん……大丈夫かなぁ……)
幸いにも今日はグラウンドで跳び箱の授業だから、そんなに身体を動かさなくていい。
もしもマラソンだったりしたら、大変なことになっていたことだろう。
夏希は、跳び箱の順番待ちをしている彩花ちゃんの後ろに、さりげなく回る。
「彩花ちゃん、大丈夫? お腹の調子が悪いの?」
「うぅ……ちょっとだけ……さっき牛乳飲んじゃったから……はぁうっ」
ぎゅるるるるるる~~~~~!!
彩花ちゃんのお腹から、腸がねじ切れそうな音が鳴り響いた。
こんな状態でもしも跳び箱なんか跳んだりしたら……!
「トイレ行っておいたほうがいいんじゃないの?」
「で、でも……もうお腹痛すぎて歩けな……んんっ」
「私が肩貸してあげるからさ」
「そ、それなら行けるかも」
だらだらと冷や汗を流している彩花ちゃんに肩を貸してあげよう……とするも……。
『おーい、あとが詰まってるんだから早く飛んでー』
体育係の女子に怒られてしまう。
まさか彩花ちゃんのお腹が痛いとも知らずに。
でも、早く飛んでと言われて断れる彩花ちゃんじゃなかった。
「早く飛ばないと……ううぅっ、飛んだらおトイレに行けばいいし……っ」
一歩前へ。
彩花ちゃんはフラフラと一歩前へ出ると、少しずつ歩幅を大きくして走り出す。
その後ろ姿は今にも倒れてしまいそうなほど儚く見えた。
「彩花ちゃんっ、ダメだよ。体調悪いんだから……っ」
止めようと思った夏希の声も耳には届いていないのだろう。
彩花ちゃんはとてとてと駆けて行ってしまう。
その背中が急に小さくなって……、
「はぁう!」
彩花ちゃんが足を止めたのは、跳び箱の踏切板の遙か手前だった。
なんで足を止めてしまったのだろう……?
周りの生徒たちが首をかしげるなか、夏希だけがその答えを知っている。
そしてこうなってしまうと、あとは決壊しかないということも……。
「だ、だめぇ……っ、夏希ちゃんのショーツとブルマぁ……っ、こんなところで……っ、みんなに見られてるのに……っ」
足を止めた彩花ちゃん……。
少しずつブルマに包まれた小さなお尻が後ろに突き出される。
そんな彩花ちゃんのお尻を包んでいるブルマとショーツは夏希のものなのだ。
もしも……もしも。
(彩花ちゃんがここでうんちを漏らしちゃったら、そのショーツとブルマは私が穿かなくちゃいけないんだ……穿けるんだ……)
ふとそんなことを考えてしまう。
それは彩花ちゃんにとってはとっても恥ずかしいことに違いないけど、一瞬だけ……ほんの一瞬だけ……夏希はそれはそれでいいかなと思ってしまう。
(って、そんなの絶対よくないよ!)
だけど直後には思い直して、彩花ちゃんの元へと駆け寄ろうとした……そのときだった。
ぷりゅっ! ぷりゅりゅりゅっ!!
かすかな、しかし後戻りできない水っぽい破裂音。
それがどこから鳴っているのか、夏希には痛いほど分かってしまった。
「あっ、あああああぁぁぁぁ! 熱いのが、熱いのが勝手に……ううっ」
もこっ。
彩花ちゃんのブルマに包まれたお尻の輪郭……それがもっこりと、イビツに膨らんだ。
だがこれはまだ始まりでしかない……。
夏の日の出来事17につづく
ブルマでうんちを漏らし始めてしまった彩花ちゃん……。
果たして運命やいかに。
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夏の日の出来事16
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